ドール職人のドールライフと日常を綴る日々。

夏のボーナスが支給されたと
ぼーずからLINEでその支給される明細書の写真が
送られてきた。

頑張ったね、お疲れ様と 私が返す。


実は私は元夫のボーナスどころかウェブ明細になった以降の
明細書を一切見せられていなかった。

帰阪してからというもの、家庭に渡してくれる金額は
私の派遣で稼いでいる額よりも少なくて何度か
ただしたが、
あれもこれも差っ引かれてこれだけしかないという
元夫の言葉を額面通り受け止めていた。

そんなわけで夏も冬も、
私と当時高校生だったぼーずと二人で働いた。
お金で家族4人食いつないでいくのに必死だった。

だからこそ、現在うちのぼーずは
嬉しいのももちろんあるだろうけれど
本当の支給金額をわざわざ教えてくれるのかも
しれない。



ぼーずの進学が決まって、
次は下の子の中学受験というころは
当時元夫が傾倒していた明らかに胡散臭いセミナー商法に
私が強く反対していたがゆえにほぼ口も利かなくなっており
食事以外は独り部屋に籠りきりになることがほとんどだった。
明けても暮れても、スマホとラップトップを肌身離さず持っていた。

その頃の私は心身ともに疲れ切っており
地区の婦人専門のカウンセラーに相談していて
子供を連れて家を出ることを考え出していた。

ひとり、仕事を終えて
食事ものどを通らずぐったり疲れた重い身体で
鍵を開けて家の中をぼんやり見た時

家電、調度品、息子たちの学習机なにもかも
私がなけなしの貯金や働いた金銭で買ったものではないか。
あとは夫側の両親が処分に困ってうちへ押し付けた
壊れかけのおさがりものばかりではないかと 
カウンセリングで夫の態度の不自然さを指摘されて
改めて気づいた。

そして何気なく長タンスを開けた時、
夫のものであろう綺麗な柄の未開封のワイシャツや服があり
恐らく同じセミナーの中に、女がいるんだなと思った。

これに関しては不思議なくらい腹が立たなかった。
また、あの人は寄生先を見つけただけだと思っただけだった。

これがために、家庭に入れていない金額も
本来の給与がどれくらいあったかも、隠されていた
ところで明らかになりその金額との落差に愕然とした。

上の息子は学生と言っても給与が出る事を知っている。
このままずっと居ては、
この子のお金までずっとあてにするようになるだろう。
食い潰されることだけは許さない。
私達3人は、共通の秘密を成し遂げるために
慎重に話し合いや新しい家探しを始めた。

そして春、
息子が帰阪した際に3人で家を飛び出した。
そして弁護士を通して夏に正式に離婚した。

後に私が懸念した通り
くだんの詐欺商法に騙された人たちの被害総額が
億単位に上るとメディアで話題になっていた。
騙された人達は彼も含めて高い勉強賃を払う羽目になっただろう。

家を出てから段ボールでファストフードを
もそもそと3人で食べながら

「ごめんな。
私、なんで家に入れてくるお金が異常に少ないって
気が付かんかったんやろう。」

「正直に言わないのが悪いの。
家族に付け込んで、卑怯なんはアイツや。」

そう言った中学生になった下の子は、
ずっと自分の隠してたお小遣いまで盗まれ続けていたことを
拳をぎゅっと握りしめて話した。

「せやで。
ぼくも今学校で給料もろてるからわかるけど
色々引かれてもあんなに少ないことなんかない。
お母さん、もう我慢しなくていい。
今まで苦労ばっかりしてたんやから
今度はわがまましてもええやんか。」

子供たちの優しい言葉が目に沁みた。

あれから2年。
ぼーずは正式に地方に勤務して以来
初めてもらったお給料の明細をLINEで撮影して送ってきた。
大変な仕事だけど、上司も優しい人達ばかりだと聞いて
安心している。

昔はお互いの給料袋を持ち合って
家計の何に使うのかを二人して計算して分け合って
老後の事や将来の希望を話し合っていたこともあった。
それが、いつから搾取するようになったのか
いつからすれ違っていたのかはもう分からないけど

子供が年相応なりに社会に立ち
自由になったことが、喜びが伝わる。
その明細を送ってきてくれる度に私はそれだけで安堵するのだ。

『四十の日暮れ
私の目にはじめてあるれる獣の涙。』
                        石垣りん 「くらし」





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[2020/07/06 17:09] | 日々雑感
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このブログはあまり人様に読まれる機会も少ないから
気まぐれに更新しているが

やっぱ、先記事でも少しふれたように
SNSは私にはしんどいですわ。
とくに140文字でつぶやくあれ。

人畜無害で楽しくやっておられる方も中には
いらっしゃるけれど
だーーーっと、気持ちが走るがままに
鬱々としたつぶやきを残しては消す人、
困るねぇ…
言ったらけろっとするんだろうけど
見る人のこと考えてないんだろうな。
一旦紙媒体に書いてから投稿して?って
思う。

自分も他の人と同じように傷つく心を
持っているくせに
発言に慎重になれない人が結構な数いるのが
本当にしんどい。
友達のようでありながら友達になれない人に
囲まれて過ごすのは心底疲れたので
今、沼のようなこのブログで毒づいているわけである。

もうやめちゃおっかな。


[2020/07/01 16:19] | 日々雑感
|


先代の猫様が亡くなって2年が過ぎた。
もう2年かぁ、なんて思えないほどに未だに彼の
話を子供たちとすることがある。
息子たち2人は、おむつの時から彼にお守をしてもらったのだから
まぁもう兄弟みたいなものだったと思う。

現在は超絶甘えん坊で
抱っこをしたら何時間でも動かない3代目猫様がいるが、
なんとなくやっぱり初めて会ったときに感じたように
先代に性格がとても似ている。
もっとも、若い彼は朝が来ても起こさないでずーっと
私の腕枕で幸せそうな顔で寝ているので
この人を堕落させる猫め、んゴロゴロなんて会話をしている。

久しぶりに通勤に使っていたコートが出てきたので
病院の検診に行く際に着ていった。

正直不安でいっぱいで待合室で待っていたら
ふと見た袖に、小さな猫のひげが付いていた。
おや?
家を出た時には無かったのになぁ。
まるで大丈夫か?と
猫様がすり寄ってきたみたいな気持ちになった。
でも、この服を着てた年代的に
このひげは先代の子のものだろうから
ひげが欲しかったと、嘆いていたぼーずが帰阪したら
あげようと、そっと財布に入れておいた。

無事に診察とちょっと痛い検査を終えた後
小坊主にまず見せようと思って
そういえば先代猫様のひげが付いてたんだよと
話して財布のしまってあった場所を見たのだが、
どこを探しても見当たらない。

「あれ(。´・ω・)?
どうなってんのかな。」

私は幻を見たのかなと思ったら

「おかーさん、ひげって、これ?」

小坊主が私のコートの襟を指さした。
確かに、何か白いテグスのようなものが付いている。

そっと引っ張ると
さっき私が財布にしまったものとはまるで違う、
長い長い、
10キロの体だった先代の大きさを物語るようなひげが
刺さっていたのだ。

私や息子はその瞬間
彼の名前を呼んで、ワッと泣いてしまった。

いまだに気遣ってくれているのかい?
身体はもう楽になったかい?

折しもちょうど彼の命日に
ぼーずが国家試験の受験のために
帰阪し、話の顛末を嬉しそうに聞きながら
ジャムの空瓶に入れた長いひげに手を合わせて
帰ってきたで、と見つめていた。


これは本当にあった
うちの愛猫が残していった、不思議な魔法のようなお話。




[2020/01/17 22:10] | 日々雑感
トラックバック:(0) |

涙腺が!
またたびちと
あああぁー!駄目です。・゜・(ノД`)・゜・。いけない!こんな夜中に涙腺が決壊してしまいました(笑)
なんて素敵なお話なんでしょう…こういうちょっと不思議で、なんとも愛おしい出来事が猫さんにはよく似合うんですよねぇ。これだから猫マニアはやめられない!
グラスアイのお話しにきたらまさかの号泣(笑)いいお話を聞かせていただきました。目福です!

こんにちは~
>ちとさんこんにちは。
この記事を書いた当時に身近で起こった猫にまつわる不思議な話みたいなのの特集記事があって
それからすぐに記事のようなことが起こったので
これは残しておかねば!と、思った次第です。
情が深いですもんねぇ、家で飼った猫は。
ありがとうございます。

ところでグラスアイのお話ですが
厚みがバラバラでサイズもバラバラの中国製のカボションが密林で今大量に売ってるんですよね。
今まで手芸店で仕入れてきたもの、厚さ4ミリのもの、3ミリのスワロ、2.5ミリ弱のものと、
それぞれを瞳孔の拡大率を頭に入れつつ作らなければならないというあまりある事に嬉しい悲鳴?を挙げている状態です。
今の主流はプーリップではなく、14ミリアイのブライスという人形に対する需要でしょうね…
人形市場がほとんど動かない、厳しい時節になりました。



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ご無沙汰しております。

上のぼーずが帰ってきた年末から年始は
本当にあっという間で
んでもって、ぼーずの料理の腕前が
「結婚してくれ」と 同じ寮生のヤローに言われるレベルまで
バージョンアップしてたもんだから

美味しいご飯→ゲームかドール作業→寝る
のループで一日が過ぎていったんですよ。

ゆるキャン△で掲載されていたトマトすき焼きを
〆のパスタまで大みそかに再現したんだけれど
想像を絶する美味さだった…トマトの甘味と酸味がすごく幸せ。

結構いろんなものを食べ過ぎて肝臓も
ええかげんにせえゴラと言ってきそうな感覚を
少し覚えているので
しばらく水だけで生きてゆけそうな勢いです笑。

こんな単純な生活のループを一定期間繰り返しているのと
テレビ番組もいつもと違うコンテンツだと
日にちの感覚がすっかりずれてしまってて

「今日〇日だよねー?」 と軽く訊いただけで

「日にち縮めんのやめてよっ!
休みが減るのはやだ!」 なんて、

帰りたくない症候群をこじらせているぼーずから
お叱りを受けてしまう始末である。

そんなぼーずも今日仕事初めの日に
いつものようにお弁当と焼きたてのパウンドケーキを
抱えて寮へ戻っていったのだが
今度はいつ戻ってこられるんだろう。
今年卒業したら、直ぐに管轄の職場へ移転するので
ぼーずがうちの猫様を抱っこしてべろんべろんに
文字通り猫かわいがりしていたのも致し方がない。

今年の私はドール製作の裾野を広げるために
現在オビツドールを中心にカスタマイズを試行錯誤
している最中なので、
地元で出来る店舗販売や展示に出来るだけ参加したい。
ローラヘッドとみすずヘッドが目下のお気に入りである。
妖精ヘッドのオビツ11子、ちょっとオーバーメイクすると
萌えるかわいらしさだなぁ。流行っているのがわかるわ。

プーリップに関してはその会社のやり方というか、
社としての対応のずさんさに嫌気がさしているので
これ以上振り回されたくも不愉快な目に遭いたくもないから
グラスアイのみの取り扱いに縮小する見込み。

今年もよろしくおねがいします。

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[2020/01/06 20:24] | 日々雑感
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1週間前のこと 
一時帰阪したぼーずとコラボカフェや日本橋で遊んだ後、
私と小坊主君はガッチリピンポン感染しあいながら
風邪のがんこな熱と咳と鼻づまりと戦っていた。

もしも私が一人暮らしだったら
風邪だからとろくに医者にも掛からず
こんこんと寝て食べるものもそこそこに
油断してコロッと鬼籍に入っていたかもしれない。

本人が亡くなるつもりじゃなくても
いきなりお迎えが来てしまってって、こういう
シチュエーションなんだろーなーと、思う。

メッセンジャーで来年来日するという
海外の人形仲間とおしゃべりしてたのと
医者に診せて、栄養を十分に与えなければいけない
子供がいたことで
私はそっと、でも確実に助けられていると思う。

今年の風邪は1週間はろくに動けないので
くれぐれも皆さまご自愛ください。
水分とビタミン大事!

さー中国杯の男子見よう。




[2019/11/09 20:15] | 日々雑感
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