ドール職人のドールライフと日常を綴る日々。

今月初めから息子と2人で
長く質の悪い風邪をひいて
息子などは別の小児科を紹介状付で通うことになった。
私も副鼻腔炎で未だに通院中である。

こんなとき、いつも息子は

「お母さん、迷惑かけてごめんね」
と言う。

私は

「病気は誰のせいでもないよ。
気にすんな」
と 答える。

息子2人が大好きなドッヂボールで突き指とかだと
ドjッヂなんて滅べばええのにと毒づいたりするが、
基本的には早く良くなるように治療に注力する。

病気の犯人捜しはときに時間と思考力の
無駄遣いになることを私は身をもって
知っている。

が。
最近暇つぶしに何気なく読んだ本で

「…むぅ…?」 

が、わらわら出てくる。
なんかどう考えても
その、作者と育ちが私とまったく違うせいなのか
私は頭がぐるぐるするばかりで、本当に

「脳の病も人を選ばないんだな」
としか理解できない。

前に風俗レポとか書いてらっしゃった漫画家さん
なんですけれどね、
pixiv連載ぶんで通しで読んだのは全く初めてで。

永田カビ著の 「ひとり交換日記2」。

彼女は非常に自分の苦しみを漫画に例えるのが
巧みな人だが
割れたグラスに水を注ぐような、
砂漠に水を撒くような、
満たされて一時的に喜んでもすぐに枯れるか
或いは視野狭窄と乖離的な気性のためか
人や自分自身を酷く傷付ける。




形式としては、中学時代に作者が実際に
やっていたという自分で自分に向けて日記を書くという
交換日記形式で漫画が展開される。

冒頭から前著を拳が血に染まるまで殴りつける
自傷行為から始まり「えっ!!?」となる。
その本でお金を稼いだものの、身内のことも
傷つけたからという苦しみの発露らしい。

娘である成人した作者に受容的な
態度で接してくれる両親と暮らすわけだが
冒頭、散財のために親が貯めておいてくれた
貯金通帳を無心して受け取るシーンから始まる。

寂しい気持ちがいっぱいになった作者は
風俗のお姉さんに抱きしめてもらったり
友達と飲んだりするわけである。

更にそのお金で実家を出てみたものの
寂しさが募って結局のところ実家に舞い戻っている。

挙句泥酔、失禁を繰り返すようになったため
精神科へ入院しても
こんなところ耐えられないと退院したがって
親が迎えに来てくれることを願いつつ自傷する。

そして、退院の日には願い通り親御さんが迎えに来てくれて
一家で退院祝いにシャンパンで乾杯。
「愛がこの病の薬になる」
と悟って話が終わるわけだが

すぐに暴飲の生活に逆戻りしたようで
今度の最新刊で急性膵炎とアルコール性脂肪肝に
なって彼女は入院したらしいのだ。

おいっ、愛はどないしてん!!
又家族に迷惑かけてるやないか。
一生付き合わなければ、
食い止めなければいけない
氾濫しやすい川を身体のなかに持たされたようなものなのに!
(※先記事「溢れ返る熱量」参照。)

…ごめん、漫画は上手いかもしれないけど
30過ぎて親におんぶにだっこって、
基本的な生活能力がなさすぎるわ。
物心付くか付いてないかの年で親の虐待を受けて
色々とかいくぐってきた
あなたと私では人生が違いすぎて分かりたくないわ。
が、素直な感情。

寂しすぎるから 早く寝るという彼女の発想は
その眠っている実家が安全地帯だからこそだよね?
自分の境遇と比べても全く意味がないし
彼女の境遇は恵まれていることは、
選びようがない話なんだが
わかってはいるんだが、
あまりにも正反対な幼少時代を過ごした私は
早く家を出て自活するのが夢だった私には、
同様に肝臓を患って自主的に療食生活をしながら
肝数値を半年かけてやっと全部クリアにした私には
(※アルコール性ではない。)
彼女の生き方はある意味ショックだったのだ。

色んな人生があるし、
このブログだって遺書代わりと言いながら
己の精神的満足の充足なのだろうけれど

彼女の著作は
おおむねどれだけ綺麗にまとめていたとしても
最終的には盛大な自傷行為を書籍という媒体を使って
読者に見せているのだと思うと
読む人間を選ぶ本である。
彼女はたぶん自分が選ばれなかったら傷付くだろうけれど
知らないうちに他人に何倍にもして大いに傷つけているのかも
しれない。
そして彼女の著書は前著書を読んでいる体で
話が進んでいるようで、私が詠んだ一部だけでは
よくわからない話も結構出てくる。
それは明らかに向こう側、読み手の事は全然考えていないからで
編集者はそこんとこ突っ込まないで書かせているんだろうな
と思うと、
時間に追われて働く身としては優しい環境で
漫画を描かせてもらっている稀少な作家なんではないか。
精神医療とかアルコール依存症の標榜科の関係者には
興味深い内容であるかもしれないが…


おすすめできません。

いや、本当に。
脚ごと思考の迷宮に持ってかれてしまいます。
モヤモヤする人はすると思うので、
全然おすすめしません。

最初に言ったけど
病気はね、本当に誰のせいでも無いの。

でも問題は、それを持ちながらどうやって
人生のチャリンコロードを進んでいくかを試行錯誤
しなきゃいけないはずなのに
この人自分の病気と全く向き合ってないから。
むしろ家族の献身がなければ生きられない人だから。

毒にはなるけど薬には決してならない本なので
読まなくていい本を読んでしまったと後悔している。

「みんなかなしみをからにしまって
いきている」

新美南吉の
「でんでんむしのかなしみ」の方がよっぽど
腹落ちする私である。






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[2019/11/26 15:30] | レビュー
|

幼いころ 
田舎のぐみの木の実のそばには
赤いぶつぶつした石がゴロゴロ落ちていた。
従妹が ここまで昔大噴火した溶岩が飛んできたからねと
持たせてくれたそれはちょっとあれ?と思うくらいに軽かった。
マグマが飛んで来るうちに冷えて固まった軽石である。

学生のころアクアマリンのちょっとしたブームがあったけど
嫁に行くまで指輪や宝石を持つのは禁止だった私が
ようやく自分の好きなこの水色の美しい石を手に入れたのは
子供が大きくなってからだった。
ご縁がなかったんでしょうね。

地球の火山活動や年月があるおかげで
実に様々な美しさを楽しむことができる。
と、いうわけで
息子たちを連れてGW最初に地元で開催された
まぁ、鉱物のコミケみたいなものである
ミネラルショーに初めて行ってきた。
もう、頭がきらっきら笑。

他の鉱石マニアの方のブログを調べて
準備と心得を読む。

①前もってほしい鉱石をリストアップ
②出品ブースが沢山あるので行きたいお店を
ピックアップ、予算も決めておく
③動きやすい恰好とスリに注意
④ほしい石の大体の相場の値段の下調べ

自分がピックアップしたお店以外は、
もうその時のフィーリングなのだがあまりに

「この石はヒーリングがパワーでオーラが
宇宙のメッセージでとってもすごい」

というようなキーワードを言いすぎるところは
自分はお礼を言って次へ向かうことにしている。

息子たちが宝石ガチャポンを引いたり
アンモナイトの化石や洞窟からそのまんま掘り出した
鉱石の原石のでっかいのを見たり、
小さいけれど真っ赤に輝く日本の川でとれるガーネット。
本当に見るだけでも楽しい。
ビーズ物よりも原石やルース加工の商品が
ねらい目かもしれない。


火山は天災だし、色々恐ろしいんだけど
鉱物や鉱泉、肥沃な土地といった恩恵も
与えてくれる。
イベントで黒雲母の時計を作った息子の
上着を見たら、小さな欠片がキラキラと
星みたいだった。

地球には色々な形で人を惹き付けるものが
沢山ある。



[2019/04/30 12:38] | レビュー
|

先週まではまって視ていたNHKドラマ
「トクサツガガガ」。

ちょうど息子が塾から帰ってきて一息ついて
一緒に見ていた番組である。

主人公の仲村さんは一見フツーの会社員。
自分が実は特撮オタだということを隠してるが
様々な同士、
もとい追加戦士と出会って成長していく物語である。

劇中合間合間に本物のスーツアクターを使って
東映の強力なバックアップの元
劇中ドラマ、エマージェイソンやジューショーワンなどが
がっちり登場するのでファンの人はたまらんだろうなぁという、
作りこみの丁寧さでグイグイ視聴者を引っ張ってくる。
ゴールデンボンバーの主題歌もピッタリだった。
吉田さんと北代さん(勇者ヨシヒコのムラサキですね)
がナチュラルにガチってくれてて素敵です。
ダミアンこと寺田心さんも大河の直虎以来だが
相変わらずこまっしゃくれた演技がうまい。

が。
実は私は子供のころ特撮は苦手だった。

末っ子で、上の兄弟が全部兄という
周りは男だらけな生い立ちであったがゆえに
女の子が見るようなアニメじゃなくて
主に帰宅後のテレビタイムは特撮ものか
時代劇か相撲中継だったのである。
漫画も少年ジャンプとチャンピオンな徹底ぶり。
おかげで(?)昔の時代劇は大体見ている。
個人的にはデビュー当時の暴れん坊将軍・松平健推し。


特撮物がトラウマのごとく苦手になった理由は
私のリアタイで放送されていた
「人造人間キカイダー」 のビジュアルが
めっぽう怖かったんである。
大人になってから半分身体がスケルトンなのは
まだ未完成だからだよと、友達が教えてくれたが

パッと見機械版の動く人体模型じゃん!
本来なら見えちゃいけないもの見せて
戦ってるじゃん!
ロボコンのおなかの中すら怖いのに!
( ノДT)
もう、オープニングから怖くて怖くて
夢見るわー!!な 位、怖かった。

あとこう、主人公が謎の笛吹かれたら
めっちゃ苦しみだすのも怖かった。
救いはとても美人なのに身体能力抜群の
アクションで活躍する志穂美悦子さんだった。


だが。
小学校の講堂で午後からの授業で
映画鑑賞というのがあって、
その時見たのがアルプスの少女ハイジと
仮面ライダーV3だったんだが

V3のお兄さんがめっちゃワイルド系のイケメンで、
子供の私のハートにクリティカルヒットしたのだ。









悪の組織の連中に鎖で縛られた上に棺桶に入れられて
火の中に放り込まれてしまうV3。
心の中では悲鳴もののシーンで泣きそうになる私。

だが、V3はいったいどうやって脱出したのか
悪の組織の怪人の前に姿を現して戦い、
怪人はお約束のがけっぷちに行って爆発である。

ああ、よかった・・・。

そんなわけで あの仮面ライダーV3は
特撮ファンの皆様ゴメンナサイな、
不純な動機で再放送で見るようになった。


あれから自分も人の子の親となり
どっちかというと仲村さんのオカン世代の私が
子供と一緒にガガガを視ていた。

私は子供のころ
兄のおさがりの仮面ライダーのパジャマを着てたり、
朝からクソ忙しいのに髪の毛の手入れまでやってられるか
という母親の意見のもと
髪型は高校上がるまで年中散髪屋でベリーショートだったから
大人になってレースのワンピースやゴシック服や
髪の毛をロングにするなど、
大人になってから自分の好みを爆発させているので 
主人公の気持ちはよくわかる。


そして先週の涙無くして見られない最終回。

最後の最後のシーンで本屋さんに
なんか見たことがある青いシャツの
とても本屋の店員とは思えないカッコいい店長さんが…

まさかのV3俳優さんキターーーー!!
(゚∀゚)!


相変わらず男前じゃないですかっ!!
もう、このドラマ尊すぎて尊死するわー!
ありがとう、私のヒーロー!

「みんなを好きな気持ちは消えてなくなるわけじゃない。
何かのきっかけがあれば何度だって思い出せる。
だからまた、きっと僕らはまた会おう」

劇中のエマージェイソンの言葉に
仲村さんと一緒に号泣。

たぶん息子がいなかったら
特撮の記憶の蓋を開けることはなかったかもしれない。
そして、番組を見終わった後に
ゴレンジャーやら昔のライダーシリーズの話を
半ば興奮気味に語る機会なんて、なかったかもしれない。

もう、絶対頑張って第二期で戻ってきてくださいセロトル!
(セロトル推しです♡)




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[2019/03/05 17:09] | レビュー
|

私は天然石アクセサリが好きで、
ご縁があればその時に必要で なおかつ自分の身の丈に合った
お値段で購入可能な石やビーズを卸屋から買っているのだが
なんとも奇縁があるものである。

実際に見せてもらって頭も瞳もキラキラにさせてもらいながら
買うこともあるが(それが石選びには一番いい手段だと思う)

「この石もいいけど、なんかこれじゃないなぁ・・・」

軽くつぶやいたつもりなのだが
すかさず店の主が

「あ、こっちにも同じやつが今朝入荷して
たくさんありますんで!」  

と、
わっさぁあああと何十連もの同じ石を倉庫から出してきて
選ばせてくれる。
たぶん私みたいなのが他にもいるんだろうな。
そこでこれというものが必ず見つかるのだ。
今そこで選んだ石たちは息子たちのお守りになっている。

しかしながらそうやって自分で納得して購入した
アクセサリは、なんかこう
新しい何かのキッカケや私の心の依り代に
潜在的になってくれているような気がしている。
いいんですよ、
私の人生の選択におけるマッチポンプになってくれたら。


今年初めにどうしても気になる鉱石が欲しくて
通販の卸にて購入した。
ここのお店、
いつもオマケを付けて送ってくださるのだが
毎回その内容が

「えっ!((゚△゚;ノ)ノ」

となるくらい、自分が欲しくてもあきらめた商品や
そろそろ補充しなきゃいけないなと思ったパーツ類
なのでビックリさせられるのだ。
なんかここまでくると
かゆいところに手が届く以上でもうどっかに
謎のアンテナが設置されているのかと思うくらいである。
無茶苦茶高い買い物をしているわけでもない、
個人の趣味で本当にまれに買う程度なのにとても有難い。

今年仕入れたサンタマリア・アクアマリンやモルダバイトはとても美しく
手元でともに過ごすごとに輝きが増すような気がする。

結局のところ、石が私を選んでいるのかもなぁと
思いつつ、お礼を込めて到着メールを送っている。
人生において 先が見えないピンチなとき、
いつもギリギリのところで助けがあると感じているが
見えざる手は、
本当にこっそりどこかにあるのかもしれない。


[2019/01/07 18:59] | レビュー
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甲辰
あけましておめでとうございます。

見えざる手 はあります。生きていてつくづく思います。
正確には、年がら年中あるわけではないのですが、特定の時期や事柄に手は延ばされていると思います。

それを 神 というのかもしれません、とファンタジーなことを言ってみました。でも 見えざる手 はあります。

今年もよろしくお願いします。



甲辰さん
あけましておめでとうございます。

そう言って戴くと
この記事を書くのをちょっと迷った気持ちが楽になります。
人によって受取り方がありますから。
それでも行き詰まった時には何か、誰かの手があり、今を長らえています。有り難いことです。
実家の御先祖様には必ず御礼をするようには
してるんですけどね。



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親がいなくなった今
私が親の人生や 時々に感じていたであろう思いを
知る術はなくなったので、
両親の人生は誠にミステリアスである。

もちろん生前語っていたことや
他の存命の親族からも聞く機会はあるのだけれど
人の人生は多角的なために
良い話をした人がいたかと思うと全く逆に
ものすごい勢いで批判する人もいたりする。
だから実際のところ、本当の事なんて誰にも解らないのかもしれない。


我が家はちょっと複雑な家庭環境だったので
最初 タイトルの
「ド根性ガエルの娘」をほんの好奇心で読んだとき
第一話目で吉沢氏が原稿すっぽかしてパチンコ屋で遊んでて、
迎えに来た大月さんにキレてゴミ箱を投げつけるシーンから
始まるんだが

「うあ、うちの母親そっくりのキレっぷりだ」

と 心臓がバクバクしてしまった。

本作品は大昔ジャンプで連載されていた
「ど根性ガエル」の吉沢やすみ氏の長女である
大月悠右子さんが描いた
一発屋漫画家の父親を持つ一家族の物語である。

家族の形の賛否はどうあれ
彼女は出来るだけ読者に誤解なく伝わるように
色々な人からの視線を交えながら描いている。

また 自分が両親から受けた数々の
筆舌に尽くしがたい仕打ちの数々や、
それに対する彼女の反応も
かなり正確に描かれていて、読むのがつらくなる時もある。

ていうか ど根性ガエルって
どこが面白いのかわかんない漫画だったんだけどな。
話の核が無いんだもの。

しかしながら父親・吉沢やすみ氏は
極端な内弁慶で、ギャンブル依存症で
本作を読んでても本当に酷い、
出て行って欲しいレベルの毒おやじなのだが
時にやさしくて、弱くて、
家族というものの形への執着に近い愛情が垣間見えるところも
描かれている。

娘とはいえ第三者が描くのには至難の業じゃなかろうか。
少なくとも私には無理。

よく こんなに逡巡を重ねたであろう苦労を経て
世の中に自己のカタルシスを放ったものだなと
敬意に似た感情を抱く。
漫画家のご主人が彼女を理解し
支えていらっしゃるんだろうなと
その部分を 一読者の私は安堵している。

お母さんがひとえにこのダメ男が好きだったから
この家族の一定のバランスは保たれいて

とは言ってもそのお母さんも心労は半端なく

誰にも自分の苦労を言えず、子供たちにも見せず
ギリギリのところで踏ん張っていたということを
大人になった作者の大月さんが
当時辛かったことをわかってあげられなくてごめんね と
伝えるシーンがある。

これが漫画で描かれていることに凄さというか、
驚きを禁じ得ないのである。

よくネームの段階でくじけなかったなぁ。
めちゃくちゃ風通しのいい商業ベースに
乗せられる作品によく仕上げたなぁ。

何が彼女をそこまで駆り立てるのか
最後、彼女は何をもって話をくくるのか全く見えないけれど

家族の人生のことは
みんなおそらく割と知らない。

知らないところで自分と接点があったところの
話をつないで物語にできる人というのは
ある意味非常にまれな存在で、
なかなか無い作品なのかもしれない。




[2017/09/14 16:53] | レビュー
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